今回は技術紹介の前に、ここ数年の大きな流れであるUNIXシステムからx86基盤Linux環境への移行について簡単に触れてみたいと思います。

UNIXの歴史

1970年代から発売されたUNIXは、その後企業や、大学、研究機関で急速に普及し大きな技術発展を遂げ、1990年代までエンタープライズ環境でITインフラの重要なシステムになりました。

下の図が示すように技術発展とともに、さまざまな種類のUNIXが発売されましたが、最終的にエンタープライズ環境で受け入れられるUNIXは大きな資本力と技術力を持つIBM、HP、SUN(Oracle)の3つに集約されました。

(※)https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Unix_history-simple.svgより抜粋

x86サーバの発展

1990年代にあったメインフレームからUNIXへのダウンサイジングのように、2000年代に入ってからUNIXからx86へのダウンサイジングへ、もう一度大きな変化が現れます。

この変化の主な背景として以下の5つの要因が考えられます。
①x86基盤のCPUの性能向上
②仮想化の技術向上
③ベンダー依存の高価なUNIXサーバ
④スケールアウト基盤のアーキテクチャーの拡散
⑤クラウドサービスの登場と市場拡大

※大企業、金融系、公共機関などの大規模ITシステムにおける、UNIXサーバからx86サーバへの移行はそれまでx86サーバ導入を躊躇していた企業の後押しになりました。

次回は、UNIXからLinuxへの移行とは?について説明します。